【マンガ】「よつばと!」12巻とセンス・オブ・ワンダー

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よつばと! 12
待ちに待った12巻です。

このマンガ、余計な要素がどんどん排除され、ミニマリズムのような領域に踏み込んでいると思いました。
そのぐらい「淡々とした日常を、淡々と描く」ことで、あることを強調していると思いました。

どんな要素にミニマリズム化していると感じたか。
それは、「育児における美しいシーン」です。

ハイライトシーンのネタバレになるのであまり具体的に書きませんが、冒頭の数ページ、寝かしつけのシーン、また巻末最後のコマに象徴されるように、「育児における美しいシーン」がこれでもかと描かれています(決まってそれは、サイレントの中で描写されます)。
この「育児における美しいシーン」、育児中の人なら「あるある」というようなシーンばかりです。
5歳児の純粋さがいい方向に働いて、大人側がポジティブな気持ちになる。そんなシーンです。

ここ数巻、これ以外の要素がどんどん削られてきました。説明的な要素がどんどん省かれ、この「育児における美しいシーン」をいかに描くかにすべてが注がれてきていると思うのです。
今1巻を読み返すと、登場人物の表情やセリフがオーバーアクションだと感じます。
現実の育児と比較すると、まるでおとぎの国のような雰囲気すらあります。

実際に子どもと過ごすと強烈なイヤイヤがあったり、風邪気味でソファにゲロ吐かれたり、乱暴な友達がいて親にどう言うか迷ったり、とてもそんな美しいシーンばかりではないんですよね。
ほかのいわゆる「育児マンガ」といわれるジャンルの作品は、育児におけるそんなネガティブなシーンをカリカチュアして笑いを誘っていることが多い。それとは対照的です。

このへんが好き、嫌いを強烈に分けるのでしょうね。わたしとしてはすごく好きなのですが。
読んだ後はとても、「こんなに美しいシーンに立ち会えるのは今だけなのだから、子どもと過ごす時間をもっと増やそう」という気持ちになります。
日常の中にある宝石のようなセンス・オブ・ワンダーの一瞬を切り取る。
「よつばと!」はますます、そんなマンガになってきたと思います。

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